カボシャール（禁煙）
タバコを書けったって・・・それじゃ・・・
２０才ごろ吸った。
めまいと吐き気がした。
結婚してから忘れてた。
ヒマラヤ山中のブータンではタバコそのものを禁止した法律があるそうだ。パブ文化を世界に広めたアイルランドでは、屋内の職場での喫煙を一切禁止するという法律ができ、それは２００４年３月２９日午前零時の時報と共に施行された。パブやクラブ、レストランは屋外スペースを拡張し、屋内がだめなら屋外にしてしまおうとレストランの天井の一部を壊した店まで現れて・・。禁煙をしているある人は、タバコを吸うという状況に自分を置くことができない、自分がタバコを吸っている情景がなくなる、ということが寂しいと言っていたっけ。そういうものかもしれないと考える。
カボシャール （へそ曲がりであまのじゃく） なまりあは、タバコの値上がりで思い出し１０年前あたりから吸い始めた。そして１０年経ちいまやチェーンスモーカー？マイルドセブン→マイセンライト→マイセンスーパーライト→マイセンエクストラライト→マイセンワンＢＯＸ。次女の勧めでどんどんタールの少ないものになるが、軽くなっても意外にへいき、と、これは私のタバコ白状話だ、が・・。
夫は２０才前後からの生粋のヘビースモーカーである。夫が入社して来て歓迎会の席で「よいとまけの歌」を長々と歌った。なかなか終わらない歌にも感心したが、その時食事もしないでタバコを吸っていたのも印象的だった。一日４０本は吸っている。頭を使うと吸いたくなるそうで仕事中には欠かせない。セブンスターからマイルドセブンになってかなり経つ。ここへきてワンＢＯＸを吸ってみたが、「ワンＢＯＸで困ったことがある」と言う。理由を聞くと、「残り一本でも箱が小さくならないのでかさばり、じゃま」だそう、うん。そんな理由で又マイルドセブンに戻る。
クリスマスイヴの夜中、例年通りまりあは「あかしやサンタ」を見て笑っていた。そこへ「胸が苦しい」と言いながら夫が起きてきた。冷や汗までかいている。タクシーを呼び緊急で病院へ行く。一般人の今年一年の不幸話を電話で聞くという「あかしやサンタ」の続きはビデオにとってあるから大丈夫。その日昼の予約を取って一旦帰宅。
再度行ったその診察で緊急入院となる。血液検査やレントゲン撮影や食堂での食事などで大きい病院をさんざん歩き回っていたのに、入院と決まった途端、車椅子に乗れと言われる。そしてＥＲのものものしさに少しびびる。カテーテル検査をして心臓の血管のつまりを見せ付けられる。正月を挟んで２度の入院治療の結果薬漬けの生活となる。
仕事の心配ばかりしている夫の入院中、お父様からメールがきた。
『前文を省く。○○が入院していること、○○ちゃんのメ－ルと○○からの説明で承知した。わがままな○○だから看病には手をやくだろうが宜しく頼む。 ○○に伝えてほしい。
① 自分の身体と会社はどちらが大事かをしっかり考えるよう。
② 男親は、妻および子どもが完全な人間になるまでの絶対なる責任があることを忘れないように。（会社がつぶれてもお前は死んではならない）
お父さまは、現在、酸素ボンベを引っ張りながら歩いている始末である。満八十歳になると、人間の生命（死）について、つくづくと考えさせられる。八十とは傘寿（さんじゅ）といってメデタイことのようだが、それはあくまでも健康が前提である。僕はまだまだ、いまから本当の夫婦愛を発揮し、お母さまを喜ばし安心するように頑張っているつもりだが、残念ながら、お母さまも腰が痛く毎日のように病院通いをしている始末である。とにかく、完全に良くなるまで入院して家族を助けなければならない。』
「タバコはお吸いになりますか？」
「いいえ」
夫と散歩がてら行った正月のラーメン屋で初めて言いました。
正月中、「タバコが吸いたい」
じゃあ３分後に・・と忘れさせて寝かせた。
次の日、「一本だけ」
じゃあ３分後に・・と忘れさせようとした。
３分後に取りに来た。
じゃあ３分後に届けますと言って、タバコを一本持ってパソコンへ向かった。
それから一ヶ月経った。一度目の暮れの退院祝いで子供たちからフル装備の携帯電話をプレゼントされた。正月を挟んで二度目の退院祝いとして、子供たち主催のパーティで高級な焼肉屋へ行った。
「ここで一本吸ったらおいしいんだよなあ」
笑って流された。
病院の帰り道、新しいゴルフシューズを買いに行った。その時
「喫茶店でコーヒーはいかが」
と誘った。断られた。
「おいしいコーヒーだよ。いい香りの店だよ」
理由をと食い下がったら
「タバコが吸いたくなるから」
と言った。
ミルキー、ハーブのど飴を買って帰宅する。飴があっちこっちにごろごろしている。そのせいか今回の検査では糖尿の疑いも出てきた。何も言わないで禁煙３０日が過ぎたが、きっとつらいのだろう。私もついでに禁煙と決心した、
ものの・・。
夫とタバコは切っても切れないものと思っていた。
禁煙して３ヶ月が経った。私もついでに禁煙と決心した、
ものの・・。